耳垢 (耳あか) のそうじについて 

  • 外耳道(耳の穴)は奥のほうは骨の上に皮膚がのっていますが、 外耳道の入り口に近い 方は軟骨の上に皮膚がのっています。 外耳道は奥のほうで前に曲がっていますので、ふ つうの状態では鼓膜は見えません。 耳たぶを軽く後ろに引っ張ると中のほうが見やすく なり、耳垢 (耳あか) がある時は見つけやすくなります。 
  • 外耳道の外の皮膚には耳垢腺 (じこうせん)や皮脂腺(ひしせん)などの分泌腺があり 
    ます。 これらの腺からの分泌腺と古いはがれた皮膚とがいっしょになって耳垢 耳あ か)になり、外耳道の外3分の1に存在します。 耳垢は自浄作用、 すなわち細菌の発育 を押さえる作用があるといわれています。 よって、 あまり神経質に耳垢をとる必要はあ りません。 
  • しかし、耳垢がたまったままで水泳をすると、湿った耳垢がばい菌に適した養分となり 
    炎症をおこして、外耳炎を起こしやすくなります。 また、 中耳炎を起こした場合、 耳垢 がたまっていると鼓膜が見えず、治療がしにくくなる場合があります。 また、 あまり多 く耳垢がたまると耳の穴がふさがって聞こえにくくなります。 ですから、ある程度は耳 垢をとり、きれいにしておくことをすすめます。

◇耳そうじのしかた 

 耳垢には乾燥したビラビラした耳垢と、 アメ耳と呼ばれるねっとりした耳垢がありま す。 どちらの場合も、 家庭で耳そうじをする時は市販の綿棒で入り口から約5mmくらいふけばいいでしょう。 アメ耳の場合はそのまま綿棒を使えばいいですが、乾燥した耳 垢は綿棒を少しぬらしてふいてください。 お風呂に入った時、耳のまわりや入り口をタ オルでクルッとふくのもいいでしょう。 

 もうひとつ大切なことはまわりにほかの子どもがいない時に耳そうじはすることです。 そうじの最中にぶつかってきて鼓膜を傷つけることがあります。 
時々耳をのぞいて、 耳垢が奥にあり、取れそうにない時は耳鼻科につれてって、 取って もらってください。 耳鼻科では耳垢を柔らかくする薬をつけて、吸引器で吸い取ります から、傷をつけずに十分に取ることができます。 

それと、耳そうじをしていて、耳が痛がるようでしたら耳垢がたくさんつまっていた り、外耳炎を起こしていたりしていることがありますので、すぐに耳鼻科へつれていっ てください。