咽頭異常感症について
のどの状態がなんとなくおかしい、 つまった感じががしたり、 息がしにくいとか、こういった状態を喉頭異常感症といいます。
◆原因
- がん・ノイローゼなどの不安神経症
ふつうに食事はできるがつかえて飲み込みにくい感 じがして、なにか熱中しているときは忘れていて、 症状がありません。 疲れたりストレス がかかるとよけいにのどがつかえた感じがします。 耳鼻科へいって 『だいじょうぶ』 といわれると安心して自然に治ってしまいます。 - のど炎症がある場合
炎症があるためのどがはれたり、タンがでたりしてのどがつかえ たりします。 - 食道に腫瘍がある場合
まれですが食道ガンがみつかることがあります。 食道造影というレントゲン検査でわかります。 - 頸椎(首の骨) の変形がある時
年をとると頚椎に突起物のようなものができてこれが 食道を圧迫して飲み込みが悪くなることがあります。 これは首のレントゲンでわかります。 - 喉頭ガン、下咽頭ガン (のどのガン) がある場合
のどの異物感が最初の症状ではじめ てのどのガンが発見されることがまれにあります。 - 慢性副鼻腔炎(蓄膿) がある場合
蓄膿があるとねばっこい鼻水がのどの奥に流れてのどの異物感が出ます。 - 甲状腺の病気がある場合
甲状腺がはれてのどを圧迫してのどの違和感がでます。
以上のように喉頭異常感症というのは不安な精神的な要素が多く検査しても異常がない 場合がほとんどです。 しかし、まれにのどや食道、甲状腺にガンなどの腫瘍がみつかりま す。 よって、精密検査は必要です。 これで異常がなければ精神的なものですので気にせずに様子をみていけばそのうち症状はなくなります。 2-3週間様子をみてまだ症状が続くなら診察に来て下さい。
▶治療
一番多い不安神経症はいろいろ検査して大丈夫とわかれば薬も飲まず、 自然に治ることが 多いです。
しかし、なかなか治らない場合はすこし軽い安定剤を飲むのも一法です。 慢性喉頭炎の場合はたいていがタバコが原因のことが多いので、やめることです。そして、うがいや耳鼻科でのどの吸入をして様子をみます。 頚椎の変形も神経に症状がなければ様子をみてよいでしょう。 食道、喉頭、咽頭、 甲状腺になにかあれば精密検査が必要です。 蓄膿の場合は蓄膿の治療を耳鼻科で受けて下さい。
以上気になることがあればお尋ね下さい。