アレルギー性鼻炎

◆アレルギーとは
アレルギーとは一言でいいますと『ある物質が体内にはいり、過剰な反応をひきおこすこと』です。 一方、免疫とは『ある物質が体内にはいった時に、身体を守るためにその物質をやっつける反応』です。

たとえばばい菌や毒物などが身体にはいると、抗体と言う物質をつくり、ばい菌や毒物をやっけることを免疫といいます。

要するにアレルギーは免疫が過剰に反応して身体に不利益な状態を引きおこすことです。アレルギー反応が鼻でおこれば、アレルギー性鼻炎、気管支でおこれば喘息、皮膚でおこればアトピーといいます。

◆アレルギー検査を受けましょう。
アレルギーは遺伝的な要素がありますので、両親のどちらかがアレルギーをもっている場合その子どもさんにもアレルギーがある可能性があります。

また、上のお子さんにアレルギーがある場合下のお子さんにもアレルギーがある可能性があります。以上のようなお子さんはアレルギーの検査をうけた方がよいでしょう。 検査は採血をしてアレルギーをおこしていると考えられる物質を調べます。

◆アレルギー性鼻炎の症状とは
アレルギー性疾患のうちアトピー、喘息、アレルギー性鼻炎の3つはこどもに最もよくみられます。年齢的にはまず、アトピーがでて、次に喘息、最後にアレルギー性鼻炎が出てくるのが一般的です。

このようにこどもが成長するにしたがって、つぎつぎアレルギーが発症してくることを『アレルギーマーチ』といいます。

アトピーや喘息は子どもさんが大きくなると症状がかなり軽快していくことがあります。
しかし、アレルギー性鼻炎は軽快することが少ないです。もともと小さい時から鼻づまりがあって、はじめて耳鼻咽喉科でアレルギー性鼻炎を見つけてもらったり、 単なる風邪ひきと思ってたらアレルギー性鼻炎だったということがよくあります。

鼻をよくならすとか、朝よくくしゃみやはなをかんでいたら要注意です。
アレルギー性鼻炎の三大症状はくしゃみ、はなみずはなづまりです。これらの症状がかぜもひいていないのに突然でてきます。

◆アレルギー性鼻炎の原因物質について
アレルギー性鼻炎の原因で一番多いのはダニとハウスダストです。 ハウスダストとは家のほこりのことです。次に花粉で、最も多いのがスギ花粉です。

子どもの場合はダニによるアレルギー性鼻炎が最も多くみられ、ダニは1年中私達のまわりにいますので、1年中症状がでてもおかしくありません。よって治療は1年中必要です。

◆アレルギー性鼻炎の治療について
アレルギー性鼻炎の治療で大事なことは原因物質からさけることです。つまり予防することによりアレルギー反応を防ぐことができます。

家のほこりやダニを減らすため空気清浄器やダニ対応の掃除機を使用します。またダニのすみかになるじゅうたんを取り除きます。犬やネコもダニをもっていますので飼わないようにします。

花粉症にたいしてはマスクやメガネにより鼻や目にはいる花粉を減らせます。しかしダニや花粉は我々のまわりから完全になくすることは不可能です。そこで治療が大切になってきます。

治療は大きくわけて、薬による治療、免疫療法(注射によるもの)、手術の三つがあります。

また複数の治療法を組み合わせてやる場合もあります。
専門医に相談して治療法を決めてください。