アレルギー性鼻炎に対するレーザー手術について

このレーザー手術はアレルギー性鼻炎の治療法の中では比較的新しい治療法で、最近では開業医レベルでも多く行われている安全な手術です。

入院の必要は全くなく日帰りで行われ、手術中及び手術後もほとんど出血もなく、また、局所麻酔で手術を行い、痛みもほとんどありません。 よって、小学生の2,3年生でも充分に受けることが出来る手術です。

とくに、長期間の免疫療法(注射でアレルギー反応を抑える)や飲み薬ひあまり効果がなかった方には、一度やってみる価値はある治療法と思います。

具体的な手術法としては局所麻酔で座った姿勢で行います。鼻の中に麻酔液をひたしたガーゼをいれ、約20分後にレーザーで鼻の中の粘膜を焼きます。

焼くということで熱さや痛みがあるような感じがしますが、実際は麻酔が充分に効きますので、熱さ・痛みはほとんどありません。ただし、粘膜が焼けるにおいがします。

手術時間は10-20分程度です。

手術回数は原則的には鼻づまりがなくなるまでです。
1回の手術で良好な結果が得られることもありますが、平均的には3-4週間毎に2-3回行うことが多いです。(ただし花粉症に対するレーザー手術は1回です)

術後の副作用として手術当日から2-3日は鼻閉や鼻水が続くことがありますがやがて改善してきます。まれに鼻血が出ることもあります。しかし、当科ですでに900例以上のレーザー手術を施工しましたが、大きな副作用はありませんでした。

このレーザー手術は鼻づまりがつよい方に有効でその有効率は約70-80%です。
逆に鼻閉がなく、鼻水が主な症状の方にはあまり有効ではありません。また、2年以上効果が持続する方は約70%います。ただし、再発もあります。再発した場合は再手術も可能です。つまり、繰り返し手術は可能です。

最近、スギ花粉症に対してもレーザー手術がおこなわれてきており、花粉が飛ぶ1-2ヶ月前にレーザー手術を行います。
つまり、大阪ではスギ花粉が飛ぶ時期は2月中旬から下旬ですので、毎年12月下旬から2月初旬ごろの間に1回レーザー手術を行います。花粉が飛んでからでは手術はできません。

この手術は健康保険適応ですので3割負担の方で約9,500円程度です。手術は1-3回行うことが多いです。ただし、薬代は別です。

手術は本人が納得された上でうけることが理想ですので、疑問に感じられることがありましたら、気軽に院長まで質問して下さい。